あの日から10年
それぞれの思いですごした10年
10年前、私はカナダのビクトリア島というところに留学していました。
日本のニュースをまるで目にすることのない日々を送っていましたが、ふとテレビをつけるとそこには衝撃的な映像が流れていて、アナウンサーが何度もJAPAN!TSUNAMI!と叫んでいました。
日がたつにつれて徐々に事態を把握出来るようになりましたが、その現実を受けとめることはなかなか容易ではありませんでした。
自分の家が無くなるとか、故郷が無くなるとか、愛する人が目の前でいなくなるとか、それがどれ程の恐怖なのか。
10年経過したところで苦しみや悲しみが消えるわけではないと思います。
それでも
もうこれ以上悲しい思いをする人がいませんように
希望を持って明日の朝をむかえることが出来るように
願わずにはいられません。
私自身体調が悪くなったのもちょうどその頃で、薬を飲まないと起き上がることも出来ない日々だったため当時を思い返すととても苦しくなるのですが、今回初めて震災について書いた理由は、遠い異国の地で日本の事を想い、行動してくれていた人達がいたことを知ってほしかったからです。
高校生や大学生のまだ若い日本人留学生たちが、町で毎日募金活動をしていたこと。
それに協力してくれたカナディアン達のこと。
Pray for JAPAN(日本のために祈りを捧げます)と手書きで書いたTシャツを着て働いていたスーパーの店員さん達のこと。
道ですれ違ったカナディアンのお婆ちゃんが、私が日本人だと分かると黙って抱きしめてくれたこと。
メディアでは報道さなれていないけれど、小さな町で日本の為に一生懸命行動してくれていた人達がたくさんいました。
平和に過ごしている日常は決して当たり前ではなく、次の瞬間全く違う世界に変わってしまう事を私たちはこれまで何度も目にしてきました。
生きているということは可能性の高い偶然です。
だからこそ、今やるべき事には全力で取り組み、大切な人には惜しみ無くアイラブユーを伝えていきたいです。
I love you from the bottom of my heart
心から愛しています